貧困の原因にはどんなものがある?世界・日本で解説します
こんにちは、発展途上国支援サイトです。
今回は貧困の原因について徹底解説していきます。
世界には多くの国・地域で貧困問題が起きています。その原因まで詳しく知りたい方は是非チェックしてください。
世界で貧困が起こる原因について
貧困な国・地域が後を絶えない原因には大きく分けて次の3つがあります。
- 政治・経済の問題
- 紛争・難民の問題
- 災害の問題
それぞれについてもう少し詳しくみていきましょう。
(1)政治・経済の問題
貧困な国とそうでない国の大きな違いに、政治・経済の違いが挙げられます。
例えば、貧困層が最も多くいると言われている南アフリカでは、植民地時代にあった人種隔離の政策や奴隷制度の影響がいまだに残っています。
これらの影響から、十分な収入を得られるだけの仕事に就けない人が多くいるのです。
また、貧困な地域では教育制度・施設が整っていないため、子供たちへの教育も十分に行き届きません。
子供は勉強できず、大人も十分な稼ぎを得られないことから、経済発展がなかなか進まない状況です。
さらに、経済的に豊かな状態ができないことで医療整備も不足し、資源の奪い合いに発展するなどさらに貧困が拡大する原因にもなります。
(2)紛争・難民の問題
紛争や難民問題も貧困を生んでしまう大きな原因です。
紛争は、人種や民族、宗教、思想、政治など数々の要因によって引き起こされます。
こうして起きた紛争によって人々は疲弊するだけでなく、職や住居と行った財産を失うことで難民になってしまうのです。
難民の支援活動を行っている国連UNHCR協会によると、2019年の支援対象者は約8,650万人となっています。
一度、難民になってしまうと住居や職の確保が難しくなるため、自然と貧困から脱することも困難になります。
(3)災害の問題
世界銀行のデータによると、甚大な自然災害による影響によって毎年約2,600万人が貧困状態に陥る状況を作り出しているとされています。
参考:自然災害で年2,600万人が貧困状態に陥り、損失額は5,200億ドルに上ると世界銀行が分析
そのため、災害に関する問題も貧困を生み出す原因の一つです。
災害によって多くの人が亡くなることはもちろん、感染症の発生に繋がることもあり、貧困層だけでなく医療関係にも多大な影響を与えます。
医療機関が回らないと適切な治療を受けられる人も少なくなり、国としての体制にも問題を生じさせるのです。
日本で貧困が起こる原因について
ここでは少し視点を切り替えて、日本における貧困の原因に着目してみます。
2019年 国民生活基礎調査の概況によると、「相対的貧困率」(貧困線に満たない世帯員の割合)は 15.4%となっています。
つまり、約6.5人に1人が貧困状態にあるというわけです。また、子どもの貧困率は13.5%です。
相対的貧困とは、国民の年間所得の中央値である「50%」を満たしていない所得水準の家庭のことを指します。
この数を多いと捉えるか、少ないと捉えるかは人それぞれです。
相対的貧困層は若者や老人、ひとり親の家庭に多く見受けられ、ひとり親の場合は貧困率が50%を超えている結果に。
子どもが貧困に陥る原因には大きく分けて2つあります。
- 収入の問題
- ひとり親家庭増加の問題
(1)収入の問題
日本における貧困の大きな原因が収入の問題です。
十分な生活を送れるだけの仕事に就けないことで貧困が加速している背景があります。
仕事ができないことからホームレス問題などにも発展するのです。
また、親が仕事をしないことから、子どもの貧困にも発展します。
親の代わりに子どもがアルバイトなどの、比較的給与の少ない仕事をすることで、貧困が解決しないのです。
(2)ひとり親家庭増加の問題
貧困の原因のもう一つの背景にひとり親家庭増加があります。
ひとり親家庭は年々増加傾向にあり、片親だけの収入では十分な生活が送りづらくなっているのです。
また、内閣府の「ひとり親家庭の離婚後の収入」を見てみると、離婚後に養育費を十分に支払っていないことも、貧困の原因につながっていると予想できます。
貧困の原因についてまとめ
今回は貧困の原因について紹介しましたがいかがでしたか?
世界を見てみると、政治・経済や難民問題などが大きな原因でした。
一方、日本を見てみると収入面が大きく絡んでいます。
このように、国や地域によって貧困の原因は様々です。
本記事を通して、少しでも貧困問題に対する理解が深まっていれば幸いです。
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